微生物化学研究所で職場体験!

【今日のひとこと】 2015年1月19日

(永嶋珠子・9期塾生)

こんにちは、9期生の永嶋です。
夏合宿では大変お世話になりました。遅くなりましたがご報告させて頂きます。

微生物化学研究所で職場体験をさせて頂きました。微生物科学研究所では主に、微生物を利用した薬や有用化合物の創製などを行っています。
今回私は、6-Aminopenicillanic acidと、2,6-Dimethoxybenzoyl chlorideを使用して、Methicillin sodium salt(メチシリン ナトリウム塩)を作る実験をさせて頂きました。

メチシリンはペニシリン耐性菌に対する抗生物質として作られた薬です。
しかし、実用化された数年後にはメチシリンの耐性菌である、MRSAが出現し、今では全く使われなくなりました。
今回の理論収量は2.012gでしたが、反応が進みきらなかったのか、ジクロロメタンから水酸化ナトリウムを使用して抽出する段階で移動しきってくれなかったのか、0.3944mg(約20%)しか取れませんでした。

乾燥するのを待つ間、1H-NMRを使用して構造分析を行いました。NMRで水素の数をグラフに表し、先生に教えていただきながら、生成物がメチシリンであることを確認しました。

その後、生成したメチシリンを使い、抗菌活性の実験を行いました。
まず初めに、細菌の観察を行いました。グラム染色でグラム陽性菌(Micrococcus luteus ミクロッコカス・ルテウス)とグラム陰性菌(Escherichia coli 大腸菌)を観察しました。そして生成したメチシリンを使用して、黄色ブドウ球菌とメチシリン耐性ブドウ球菌に対する効能を調べました。

6-Aminopenicillanic acid、と市販のメチシリン(標品)も比較しました。
結果は、6-Aminopenicillanic acid が効能が無く、標品、生成物共に黄色ブドウ球菌のみに効果が現れました。
しかし、生成したメチシリンの方が効力が高く、菌に対する効果を表す阻止円が大きかったです。市販の物は人体に対する影響も考えて、効能を抑えているのかと思いました。

最終日にはスクリーニング学研究会の学会に参加させて頂きました。大変難しい内容で、なかなか理解することが難しかったですが、色々な発表を聞いたり見たりしました。特にポスター発表は参考になりました。その他にも多数の企業の展示があったり、ピペット操作コンテストもあったりと、とても濃い内容の学会でした。

今回の職場体験では様々な実験をさせて頂き、見る機会が殆ど無い研究室内部、機材等を見させて頂きました。

私の為に時間を割いて準備して下さった微生物化学研究所の皆様に感謝しています。
この貴重な体験を将来何かの役に立てなければ、と思っています。

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微生物化学研究所で職場体験! への3件のコメント

  1. 矢田 より:

    HP拝見し、突然メール失礼します

    生物化学研究所で職場体験は、どのような申込方法で
    応募されたのでしょうか

  2. A. Nakayama (1期塾生) より:

    微生物化学研究所で実習できるなんて、羨ましい限りです。ワクチンの製造現場の見学などもあったのでしょうか。
    医療現場で発生する黄色ブドウ球菌による感染症の実に3/4がメチシリン耐性株と言われており、脅威となっています。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌にはバンコマイシンという抗生物質が唯一有効とされていて、血液中にメチシリン耐性菌が広がって危険な状態 (敗血症) まで進行している場合には、バンコマイシンを迅速に投与しなければなりません。
    学会にもご参加のこと、すごいですね! 今後のご活躍も蔭ながら応援しております。
    一期塾生 中山

    • 永嶋珠子 より:

      中山先輩、育成塾では大変お世話になりました。
      職場体験では放線菌から抗生物質を取り出す過程を見させて頂く事が出来ました。もう一階上の方では生物などを使用する実験もやっていたようですが、今回見学する時間が無く、見る事は出来ませんでした。
      黄色ブドウ球菌の感染症の3/4が耐性菌だとは知りませんでした。教えて頂き有難うございます。勉強になりました。
      バイコマイシンはどうやって作るのですか?出来たら教えて下さい。
      お願いします。

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